皆様のご協力のお蔭をもちまして、本シンポジウムは無事終了致しました。
  シンポジウム参加人数:125名

 概要 

    日時 : 2023年12月23日(土曜日)
    場所 : オンライン(Zoom Webinar)
    ※講演者・パネラーは,都内の会議室に参集します.

    主催:地震・火山噴火予知研究協議会,火山計画推進部会
    後援:次世代火山研究・人材育成総合プロジェクト,特定非営利活動法人日本火山学会,気象庁

    ※ ただし,事前登録が必要です.登録方法は下記をご覧ください.
      なお,本シンポは専門家・研究者向けのものです.

 内容 

     火山噴火に対する中長期的予測および評価は,防災対策を立案する上で重要であるが,現状の火山学の知見では数ヶ月から数年単位での噴火発生時期や,規模,様式等を定量的に予測することは困難である.このため,噴火発生や活動推移の定量的な評価と予測に向けた学際的研究が次世代火山研究・人材育成総合プロジェクト「次世代火山研究推進事業」や「災害の軽減に貢献するための地震火山観測研究計画」において進められている.一方,火山防災に向けた監視・観測体制の整備の為に,気象庁では火山噴火予知連絡会を通じた火山専門家の協力により,火山活動度を指標化し,活火山のランク分けが行われている.
     このような状況の元,内閣府は火山防災に対する行政施策と研究・技術開発の一体的な推進に向けて取り組むべきテーマの一つとして「噴火予測・前兆現象の評価」を取り上げ,今後10年程度を見越した施策・研究の方向性を示した.その中で,具体的な防災施策の立案において優先度の高い火山を選定するにあたっては,噴火リスクの程度に基づく検討の必要性を指摘すると共に,その科学的根拠とる「中長期的(今後100年間程度以内)に起こりうる噴火の可能性の評価に有効な指標」の作成を,今後解決すべき技術的課題として掲げている.
     内閣府が提示した技術的課題の解決には,学際的な研究知見の集約が必要であることから,「災害の軽減に貢献するための地震火山観測研究計画(第2次)」における「中長期的な火山活動の評価」に資する活動の一環として本シンポジウムを開催し,既存及び現在進められている研究の現状を概観した上で,中長期予測を実現するために必要となる今後の研究の方向性や観測調査技術を開発する為のテストフィールドとなり得る火山の選定に関する議論を行う.特に,地質学的見地からの噴火活動の定量的評価として「噴火年代-噴出物量積算図」(いわゆる”階段ダイアグラム”)を取り上げ,集中的な検討をおこなう.また,火山観測に基づく評価においては,地球物理学的手法を用いた多項目観測のほか,火山ガスなどの火山性流体や火山灰などの固体噴出物を用いた噴火モニタリングに基づく活動評価についても検討対象とする.パネルディスカッション・総合討論では,講演者をパネリストとした上で,参加者からも意見を伺う予定である.


 お知らせ 

  • フラッシュトークを確定し,総合討論資料を掲載しました
  • フラッシュトークの話題提供者と時間を確定しました.また,総合討論・パネルディスカッションの参考資料の公開を開始しました.
    以下より,総合討論資料(PDFファイル)のダウンロードが可能です.

    2023年12月19日更新



  • プログラムを確定しました
  • プログラムを確定しました.また,講演要旨集の公開を開始しました.以下より,講演要旨集(PDFファイル)のダウンロードが可能です.

    2023年12月11日更新



  • 参加登録を開始しました
  • 本シンポジウムは参加無料ですが,参加には事前登録が必要です.参加登録の締切は12月21日です.ただし,フラッシュトークでの話題提供をご希望の方につきましては,事務局での調整が必要なため,登録締切を12月18日とさせて頂きます.なお,本研究計画関係者,後援学会関係者等にはメールで事前登録のページをご案内しております.それら以外で参加を希望される方は,上記メニューの連絡先(予知協企画部)へご連絡ください.参加登録方法をご案内します.

    2023年11月28日更新



  • シンポジウム開催案内のHPを開設
  • シンポジウム開催趣旨とプログラム案,今後の予定を掲載しました.

    2023年11月10日更新




 プログラム 

     9:30~     開会 (プログラム・質疑対応等に関する事務連絡等)

    ・講演第1部(本会の開催背景,趣旨説明,これまでの火山活動性評価の代表事例)
     09:40~09:50 西村太志(東北大学)内閣府火山防災および予知協議会
     09:50~10:00 前野 深(東京大学)内閣府技術動向WGにおける検討内容の紹介
     10:00~10:10 藤田英輔(防災科学技術研究所)文科PJにおける中長期予測に資する研究― 特に防災科研による総合的火山活動評価
     10:10~10:35 高木朗充(気象研究所)気象庁による日本の活火山のランク分け

    ・講演第2部(地質学的手法,特に階段図を利用したマグマ噴火の傾向と噴火可能性評価)
     10:35~11:00 小山真人(静岡大学)階段図形状の意味と将来予測性
     11:00~11:25 中川光弘(北海道大学)文科省「次世代火山研究人材育成総合プロジェクト」で進めている階段図作成とその活用
     11:25~11:50 安井真也(日本大学)詳細な階段図の事例紹介と階段図の限界

    ・昼食休憩 (フラッシュトークを開催します)
     12:30~12:35 殿山俊吾 (東工大) 高速・高精度な火砕流モデルの開発と応用
     12:35~12:40 寅丸敦志 (九州大学) 岩石組織を用いたマグマ供給率と噴出量予測
     12:40~12:50 三浦大助・奥野 充(大阪公立大)地質学的記録に基づく火山活動評価の高度化
     12:50~13:00 安田 敦(東京大学)「噴火予測のための簡単なマグマ供給系モデル」の階段図によるパラメタ推定

    ・講演第2部再開
     13:00~13:25 山元孝広(産業技術総合研究所)階段図(供給率変化)とマグマ供給系
     13:25~13:40 伊藤順一(産業技術総合研究所)階段図を用いたマグマ活動の評価指標の提案

    ・講演第3部(地物・化学・物質科学的手法による噴火可能性評価)
     13:40~14:05 下司信夫(産業技術総合研究所)岩石・鉱物学的手法による中長期火山活動予測
     14:05~14:30 森 俊哉(東京大学)火山性流体研究に基づく活動評価・予測
     14:30~14:50 宗包浩志(国土地理院)地殻変動観測に基づく活動評価・予測
     14:50~15:10 青山 裕(北海道大学)地震観測等の物理モニタリングに基づく活動評価・予測
     15:10~15:30 橋本武志(北海道大学)地下構造探査を中長期の噴火可能性評価にどう使うか

    ・休憩

    ・講演第4部 (総合討論・パネルディスカッション)
     15:45~17:30 講演者全員


 講演要旨等 

 世話人

    伊藤順一(産業技術総合研究所)・西村太志(東北大学)・藤田英輔(防災科学技術研究所)・前野 深(東京大学)・青山 裕(北海道大学)・中道治久(京都大学)