課題番号:3002
(独)防災科学技術研究所
火山観測網整備
「今後の大学等における火山観測研究の当面の進め方について」(平成20年12月15日)により重点的に火山観測網を整備することになった火山に、基盤的な火山観測施設を整備し、火山研究に有効な観測データを収集する。これらの観測データは関係機関に流通させ、火山噴火予知研究や火山の監視に活用できるシステムを構築する。また、この観測網により取得されたデータにより、対象火山の火山活動を把握する。
火山観測網を整備する対象火山に孔井式地震計・傾斜計、広帯域地震計、GPS観測装置を備えた観測施設を整備し、データをつくばの防災科学技術研究所に伝送し、保存するとともに関係機関に流通し、関係機関で活用できるシステムを構築する。
平成21年度は、有珠山、岩手山、浅間山、阿蘇山、霧島山で観測網整備に着手し、以後、順次対象火山を広げるとともに、観測点数を増強する。またデータ保存、流通、公開のためのシステムを順次、整備していく。
基盤的な火山観測施設の整備のため、有珠山(1カ所)、岩手山(1カ所)、浅間山(2カ所)、阿蘇山(2カ所)、霧島山(2カ所)に観測地点を選定し、観測施設整備工事に着工した。これらの観測施設では、深度200mの観測井の孔底に孔井式地震傾斜観測装置、また地表付近に広帯域地震計、GPS観測装置が設置され、またデータをつくばに伝送するためのテレメータが設置された(一部の観測施設では、完成が22年度の予定)。
平成21年度に着手した有珠山(1カ所)、岩手山(1カ所)、浅間山(2カ所)、阿蘇山(2カ所)、霧島山(2カ所)を対象にした火山観測施設の整備を完成させ、観測データを防災科学技術研究所において保存し、さらに関係機関への流通を開始する。
防災科学技術研究所 火山防災研究部、地震研究部
有
東京大学地震研究所、東京工業大学、京都大学、北海道大学、東北大学、九州大学など、対象とする火山で連続観測を実施している機関の協力を得て実施。