課題番号:3020

平成21年度年次報告

(1)実施機関名

(独)防災科学技術研究所

(2)研究課題(または観測項目)名

深層等高温用地震計の開発

(3)最も関連の深い建議の項目

    • 3.新たな観測技術の開発
      • (3)観測技術の継続的高度化
        • ウ.大深度ボアホールにおける計測技術

(4)その他関連する建議の項目

  • 1.地震・火山現象予測のための観測研究の推進
    • (1)地震・火山現象のモニタリングシステムの高度化
      • イ.地震発生・火山噴火の可能性の高い地域

(5)本課題の5か年の到達目標

日本列島及びその周辺域における地殻活動を正確にモニタリングすることは、地震発生の予測をする上で最も基本的かつ重要な事項である。地殻活動のモニタリング精度を向上するためには、少しでも発生源に近づくことが重要であり、特に首都圏をはじめとする人工的雑音の多い地域や堆積(たいせき)層が厚い地域では、高精度な観測を行うために、大深度ボアホールでの観測が必要となる。しかしながら、大深度においては地温が上昇するため、通常の地震計では安定な観測ができず、高温用地震計が必要となる。モニタリングを目的とした観測においては、安定性は精度と同様に重視すべき性能である。本課題では地下深部の高温環境下で安定動作する、地震計、傾斜計、強震計を開発することを目標とする。

(6)本課題の5か年計画の概要

既存のセンサーや既存センサーの改良品から高温環境で確実に動作するものを選定する。これらのセンサーと高温対応の部品を用い高温対応の地震計を試作する。試作した地震計は高温槽による地上試験を行うほか、高温環境にある観測井で地震観測を行い、安定性を評価する。

(7)平成21年度成果の概要

平成21年度は、強震観測に用いることを前提として、加速度計を対象としてセンサー単体の高温耐性に関して高温槽実験を行った。この試験において、高温槽内での観測ではあるが、200℃環境下にて自然地震の加速度記録を得た。また、実際に観測を行うために、高温対応型強震計のプロトタイプの製作を行った。

(8)平成21年度の成果に関連の深いもので、平成21年度に公表された主な成果物(論文・報告書等)

    (9)平成22年度実施計画の概要

    平成21年度に試作した、高温対応型強震計のプロトタイプの試験観測を行うことを予定している。

    (10)実施機関の参加者氏名または部署等名

    防災科学技術研究所 地震研究部
    防災科学技術研究所 防災システム研究センター

    他機関との共同研究の有無

    (11)問い合わせ先

    • 部署名等
      防災科学技術研究所企画部広報普及課
    • 電話
      029-851-1611
    • e-mail
      toiawase@bosai.go.jp
    • URL