課題番号:6002
国土地理院
地殻上下変動監視
地震現象の予測精度を向上させるためには、日本列島域を対象とした既存の観測網の着実な維持・更新を行う必要がある。
1) 地震現象の活動予測に有用な情報の収集とより詳細かつ定量的な活動の把握と評価に資するため、全国の一等水準路線の繰り返し観測を引き続き実施する。また、地震発生後には、各地域の地震前後の上下地殻変動を検出するため、災害時緊急水準測量を実施する。
2) 地震発生の可能性が高い地域の中でも、東海・東南海・南海地域および宮城沖周辺地域は、その切迫性が極めて高いとされていることから、これらの地区を対象として、定期的に水準測量を実施し信頼性のある高精度の地殻上下変動量データを収集する。また、地震発生後の地殻上下変動を把握するために、災害時緊急水準測量を実施する。
1) 全国約20,000キロメートルを対象として、水準測量を実施する。
水準測量については、第9回全国改測が平成17年度に完了し、現在は第10回全国改測が九州地方から開始され、近畿・東海地方まで観測が進んでいる。
平成21年度においては、水準測量を長野県外10府県で1,484キロメートル実施する。
平成22年度以降については、関東地方から北海道地方にかけて引き続き第10回全国改測を順次実施する。
2) (5)2)に記した沿岸部約6,500キロメートルを対象に、平成21年度においては、水準測量を1,645キロメートル実施する。平成22年度においては、水準測量を1,918キロメートル実施する。平成23年度以降においては、水準測量を1,645キロメートル実施する年度と、1,918キロメートル実施する年度を隔年とする。
1)新庄地区(161キロメートル)、長野地区(221キロメートル)、糸魚川地区(200キロメートル)、郡上地区(282キロメートル)、飛騨地区(203キロメートル)、琵琶湖地区(268キロメートル)、松阪地区(145キロメートル)、尾鷲地区(144キロメートル)及び岐阜・来島海峡地区(33.6キロメートル)で延べ1657.6キロメートルの水準測量を実施した。注)新庄地区は20年度繰越作業(測地基準課)
2)御前崎周辺で年4回の繰返観測を実施したほか、牡鹿、遠州、駿河湾、相模湾、東京湾および室戸地域で延べ1,549キロメートルの水準測量を実施した。また、駿河湾を震源とする地震により御前崎および駿河湾地域で延べ131キロメートル、伊豆半島東方沖を震源とする地震により伊東市周辺地域で延べ42キロメートルの災害時緊急水準測量を実施した。(機動観測課)
1)長野、山梨及び群馬地域で740キロメートル,千葉県で42キロメートルの水準測量を実施する。なお、平成22年度の実施予定キロ数は、前年度に比べて半減している。(測地基準課)
2)御前崎周辺で年4回の繰返観測を実施するほか、牡鹿、遠州、駿河湾、相模湾、東京湾、房総及び室戸地域で水準測量を実施する。(機動観測課)
測地部測地基準課、測地部機動観測課
無