課題番号:6003
国土地理院
地殻水平変動監視
地震現象の予測精度を向上させるためには、日本列島域を対象とした既存の観測網の着実な維持・更新を行う必要がある。
1) 地震現象の活動予測に有用な情報の収集とより詳細かつ定量的な活動の把握と評価に資するため、全国の高度地域基準点の繰り返し観測を引き続き実施する。また、地震発生後には、各地域の地震前後の地殻変動を把握するため、災害時緊急GPS測量(高度地域・基準点改測)を実施する。
2) 大地震の発生が予想される特定の地域活動の予測に有用な情報を数多く収集し、より詳細かつ定量的な活動の把握と評価が行えるよう、モニタリングシステムの高度化を推し進める必要がある。そのため、海溝型地震や重要活断層地震の発生の可能性が高い地域において、定期的に稠密なGPS・光波測距による変動地形調査を実施する。また、地震発生後や群発地震に伴う地殻水平変動を把握するためにも、災害時変動地形調査を実施する。
1) 全国の2,400点の高度地域基準点(一、二、三等三角点)のうち、1,200点の三角点を対象として、高度地域基準点測量(GPS繰り返し観測)を実施する。
平成21年度においては、北海道外5県で120点実施する。
平成22年度以降においては、関東南部地方、東海・近畿地方から九州地方にかけて順次観測を実施する。
2) 平成21年度においては、牡鹿地区、高田地区においてGPS測量を実施する。川奈地区、御前崎(切山)地区、阿波池田地区において精密辺長測量(光波測距)を実施する。
平成22年度以降においては、跡津川(有峰湖)、阿波池田、三鷹、川奈、浦河、牡鹿、御前崎(切山)、串本、室戸地区等で、定期的に繰り返し観測を実施する。
1)知床地区(25点)、関東北部地区(32点)、甲信地区(33点)、道東地区(25点)、硫黄鳥島(1点)及び仲御神島(2点)で高度地域基準点118点において、高度地域基準点測量を実施した。(測地基準課)
2)牡鹿地区および高田地区においてGPS測量を、川奈地区、御前崎(切山)地区、阿波池田地区において精密辺長測量(光波測距)を、鹿野山地区において精密辺長測量の連続観測を実施した。また、伊豆半島東方沖を震源とする地震に伴い川奈地区において緊急観測を実施した。(機動観測課)
1)近畿、四国及び中国地方等において、70点の高度地域基準点測量を実施する。なお、22年度の実施予定点数は前年度に比べて半減している。(測地基準課)
2)牡鹿地区においてGPS測量を、川奈地区、御前崎(切山)地区、跡津川(有峰湖)地区において精密辺長測量(光波測距)を、鹿野山地域において精密辺長測量の連続観測を実施する。(機動観測課)
測地部測地基準課、機動観測課
無