課題番号:6006
国土地理院
合成開口レーダー
1) 活動的な火山を優先して火山の高精度な地殻変動測量を実施する。また、地震発生の可能性の高い地域において、地殻変動分布を明らかにする。地震・火山活動に伴う地殻変動の面的な把握を行う。
2) 平成22年度に導入予定の測量用航空機にXバンドSARを搭載し、活動的な火山について火口等の地形測量を実施する。
1) 「だいち」またはその後継機のSARデータを使用した干渉解析により、地震による地殻変動の面的分布の把握及び活火山地域における定常的な高精度地盤変動測量を実施する
国土地理院の課題「SAR解析技術の高度化」の成果を活用しつつ、プレート境界沿いやひずみ集中帯など、地震発生の高い地域において、地殻変動の面的分布の把握を試みる。
2) 平成21年度は、測量用航空機へのSARセンサ搭載に必要な改造の実施のため、次年度以降の観測計画の立案等を行う。平成22~25年度においては、全国の活動的な火山を対象に、予算の範囲内において火口等の地形測量を実施し、火口形状の変化が比較できる情報を蓄積する。また、活発な噴火等の際には、噴火後なるべく早期の観測により地形変化を明らかにする。
国内では駿河湾を震源とする地震(2009/08/11,M6.5)及び福島県会津を震源とする地震(2009/10/12,M4.9)、海外ではイタリア中部の地震(2009/04/06,M6.3)・ニュージーランド南部の地震(2009/07/15,M7.6)・パダン沖の地震(2009/09/30,M7.6)・スマトラ島南部の地震(2009/10/01,M6.6)・ハイチ地震(2010/01/12,M7.0)(図1)・チリ地震(2010/02/27, M8.8)について緊急解析を実施し、その地殻変動の様相を明らかにするとともに、解析結果を迅速に報告した。また、活動的な火山地域について定常解析を実施し、有珠山・吾妻山・三宅島・硫黄島・九重連山(星生山)・霧島山(新燃岳)等の火山性地殻変動や局所的な火口の収縮・膨張を捉えた。これらの解析結果については、火山噴火予知連絡会に提出した。さらに、解析結果をより分かりやすく公表するため、電子国土版の作成やWebサイトのリニューアルを行った。(宇宙測地課・地殻変動研究室)
国土地理院の保有する測量用航空機及びSARアンテナの修理改造を行い、運用体制を整えるとともに、過去の観測実績を考慮し、来年度は浅間山の観測を行うこととした。(測図技術開発室)
国内で火山活動の顕著な地域を対象に高精度な地盤変動測量を継続する。また、地震による地殻変動の面的把握を行う。(宇宙測地課・地殻変動研究室)
国土地理院の保有する測量用航空機により、浅間山の観測を12月頃に行い、火口の詳細な地形の解析等を行う。(測図技術開発室)
測地部宇宙測地課、地理地殻活動研究センター地殻変動研究室、測図部測図技術開発室
有
独立行政法人 宇宙航空研究開発機構(若干名)