課題番号:7008
気象庁
自己浮上式海底地震計観測による宮城県沖の地震活動
想定宮城県沖地震の震源域及びその周辺において自己浮上式海底地震計による地震観測を行い、その海域で発生している地震活動を詳細に把握するとともに、精度の高い震源分布を求める。また、震源決定手法の改良・高度化も行う。
宮城県沖において4ヶ月(2ヶ月2回)程度の自己浮上式海底地震計による地震観測を実施し、地震データを蓄積するとともに、検測・解析処理を行う。
平成21年度は、5月と7月から8月にかけてと11月の3回の観測を、想定宮城県沖地震の震源域周辺で行った。データの解析に際しては、気象庁・仙台管区気象台の自己浮上式海底地震計のデータと、同時期に観測を行った東北大学自己浮上式海底地震計のデータとあわせて、地震波形の検測と、震源計算を実施している。従来の一元化処理データに、海域での観測データを加えて堆積層補正や観測点補正値を検討し、従来の一元化処理による震源よりも精度の高い震源を得ることができた。また、これらの成果に基づき、海域での観測データがない期間の陸上観測データを補正してより精密な震源決定を行った。さらに、海底地震観測が行われている期間では、陸上観測点だけでは捉えられなかった地震が多数観測され、想定宮城県沖地震の震源域での詳細な地震活動データが得られた。2005年8月16日に発生した宮城県沖の地震(M7.2)の地震に関して詳細な余震活動のデータを取得することができた。これらのデータは地震年報にデータとして公表されている。
平成22年度も年3回の観測を東北大学と協力して想定宮城県沖地震の震源域周辺で行う。データの解析に際しては、気象庁・仙台管区気象台の自己浮上式海底地震計のデータと、同時期に観測を行う東北大学自己浮上式海底地震計のデータとあわせて、地震波形の検測と、震源計算を実施する。
気象庁
有
東北大学、東京大学