課題番号:7013
気象庁
火山噴火シナリオの作成
各機関における噴火履歴、過去の噴火様式、マグマ組成の時間変化などの研究成果を参考にして、噴火警戒レベルの導入や噴火警報等発表時の防災対策を検討するための噴火シナリオの作成を進める。
国土交通省の進める火山噴火緊急減災対策計画等と連携し、火山防災マップの作成とあわせて噴火シナリオの作成を進める。なお、作成した噴火シナリオ等は地方公共団体等における避難計画の検討に採用され、準備の整ったところから噴火警戒レベルの導入を進める。
さらに、あらたな研究成果が得られた場合には、それらを取り入れて、噴火シナリオの高度化を図る。
前年度から取り掛かってきた新潟焼山の噴火シナリオを作成した他、焼岳および伊豆東部火山群の噴火シナリオについても作業を進めてきた。
新潟焼山は火山噴火緊急減災対策砂防計画(以下、緊急減災)により噴火による想定される影響範囲や被害について検討が進められており、シナリオの作成にあたっては緊急減災の検討内容を参考にしつつ作成した。緊急減災は来年度も検討が進められることから、その検討状況に応じて必要な修正は今後もおこなう。新潟焼山は今年度より関係機関によって構成される連絡会により噴火警戒レベル導入に向けた協議に入る。
焼岳でも新潟焼山同様に緊急減災により想定影響範囲等の検討が進められている。焼岳についても噴火警戒レベルの導入を目指して、既存防災マップおよび緊急減災での検討内容を参考にして噴火シナリオの作成を開始した。
伊豆東部火山群は噴火シナリオの作成をほぼ終え、関係自治体により構成される検討会にて噴火警戒レベル導入に向けた協議が進められている。
また、秋田駒ヶ岳は前年度までに噴火シナリオを作成し、関係自治体等との協議・調整が済んだことから平成21年10月27日に噴火警戒レベルを導入した。
焼岳および伊豆東部火山群の噴火シナリオを完成させるとともに、噴火警戒レベルの導入を目指す。また、平成21年度補正予算により観測点を整備した火山についても、防災マップの整っている火山は噴火シナリオの作成を進めていく予定である。
気象庁地震火山部・札幌管区気象台・仙台管区気象台・福岡管区気象台火山監視・情報センター
有
国土交通省砂防部局、関係大学等