研究

Our group has been mainly investigating the following topic now, but we always seek new ideas, methodology, and technology.

火山活動にともなう地殻変動

火山はマグマや熱水の輸送など様々な原因により変形します。我々の研究室では全地球測位システム(GNSS)や合成開口レーダー(SAR)などの宇宙測地技術による観測とモデリングによって火山活動の発生メカニズムをより深く理解するための研究を行っています。

地震にともなう地殻変動

地震は蓄積した応力を解放する現象です。測地データは地震間の応力蓄積や地震によるその解放など地震サイクルのすべてを記録することができます。また、近年の研究では、通常の地震よりもはるかにゆっくりと応力を解放する「スロー地震」とよばれる現象の存在も明らかになりました。我々の研究室では地震にともなう諸現象を観測データから理解し、モデリングと合わせて地震発生のメカニズムを理解するための研究を行っています。

広帯域測地学

測地学は元来、日以上の時間スケールの変動をあつかう学問でした。それに対して、地震学は分以下の時間スケールの変動をあつかう学問です。キネマティックGNSSなどの近年の測地技術の発展により、測地学のあつかえる時間スケールが短くなり、地震学とのギャップが埋まってきました。本研究室では、従来ギャップとなっていた帯域の変動を観測データから探し、そのメカニズムを研究することにより、地球の変動について新しい示唆を与えることを目指しています。

テクトニックな変動

プレートテクトニクス理論によれば、地球上のプレートはほぼ剛体として運動していますが、プレート境界付近ではプレートは必ずしも剛体ではなく複雑な変形をします。本研究室では、GNSSなどにより観測されるプレートの運動のメカニズムを、数値モデリングなどと組み合わせて説明することを目指しています。

ノイズを信号に変える

宇宙測地技術による観測には、大気や電離層の存在による擾乱が常にあります。これらの擾乱は地殻変動研究の立場からはノイズですが、大気や電離層の研究者にとっては信号です。我々は、これらの擾乱を信号ととらえ、固体地球・大気・電離層の相互作用についての研究をしています。特に、爆発的噴火により励起され、GNSS観測などによりかとらえられる大気や電離層の擾乱の観測から爆発的噴火のメカニズムについて新しい示唆を与えることを目指しています。