海底地震計の解析手法の高度化に伴い、これまでの常識よりも高い分解能で、地下構造を明らかにできる見込みがあります。新手法がもたらす高分解能を存分に生かせるような、稠密海底地震計アレイの設置を行っています。日向灘において、半径2kmの円内に計10台の海底地震計を設置しました。観測期間は、2018年3月から10月のおよそ7か月間です。この地域で発生するスロー地震の発生環境を理解することを目指しています。

レシーバ関数、表面波位相速度のジョイントインバージョン

このアレイ観測データを用いて、レシーバ関数と表面波位相速度をジョイントインバージョンすることで、地下構造の高分解能なS波速度構造モデルを作成しました。付加体内における低速度層の存在を明らかにしました。

参考文献

  • Akuhara, T., Yamashita, Y., Ohyanagi, S., Sawaki, Y., Yamada, T., & Shinohara, M. (2023). Shallow Low-Velocity Layer in the Hyuga-Nada Accretionary Prism and Its Hydrological Implications: Insights From a Passive Seismic Array. Journal of Geophysical Research: Solid Earth, 128(4).
  • https://doi.org/10.1029/2022JB026298

謝辞

本研究はJSPS科研費 19K14811の助成を受けたものです。

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