8/29に行われた3回目の潜水調査で、ようやく分析に十分なだけの試料が採取されるとともに、海底での噴出状況の観察が行われた。
調査の詳細は、嶋野さんのページ第3回三宅島西方沖海底の調査結果を参照してください。
6/27 の貫入イベントによって形成されたと考えられる理由
- (1)クレーター群は変色水が発見された場所と同じ位置
- (2)海流が強いにも関わらず、新鮮な火口地形が保持されている
- (3)クレーターの中心部付近から熱水(140 度、8/29 時点)が湧出している
- (4)4 つの火口付近に分布する岩片の95%が、以下の同一の特徴をもつ
- 液体として自由空間に噴出したことを示すリボン状、ロープ状の表面形態をもつ
- 1 つの岩片は周辺部の発泡したクラスト部とやや緻密なコアから構成される
- 水冷破砕によると思われるクラックがあり、非常にもろい
- 岩質は一様で表面は円磨されておらず表面の孔に充填物や生物の付着物もない
以上のような特徴から、海底で採取された礫は、6/27の三宅島西方海域変色水イベントにおいて海底に噴出したマグマ片だと考えられる。