大学院入学案内

はじめに

私たちCHEERは、宇宙線に含まれるミューオンやニュートリノなどの高エネルギー素粒子を用いて、火山・断層・全地球などさまざまな固体地球内部の透視画像を作成し、地震学・火山学に新たな観測窓を開ける研究を進めています。新たな研究テーマに挑戦してゆく野心ある若手の訪問・入学を、出身大学を問わず、歓迎します。

よくある質問

Q1:普段はどこで研究を行っているのですか?
A1:検出器を設置する際は様々な火山や断層のある土地に行きますが、ほとんどは地震研究所内でミューオン検出器製作、ラジオグラフィ解析、活発なディスカッションを行っています。
Q2:入学後の所属はどこになるのですか?
A2:本研究センターの修士課程学生の所属は東京大学大学院理学系研究科 地球惑星科学専攻 になります。
地球惑星科学専攻大学院入試案内
Q3:CHEERの大学院生は普段どんなことを行っているのですか?
A3:2010年度、M1になった西山君に聞いてみましょう
メッセージ(M1 西山竜一)

大久保教授からのメッセージ

「観測で実証されない理論は空論だし、理論的見通しのない観測では盲目だ」というのが個人的な信念です。理論・解析と野外観測のバランスをとりつつ、研究をすすめている(つもりです)。時折つぶやく独り言は、「研究はバカじゃできないし、利口じゃ務まらない」。

6 月 21 日の朝日新聞にも書きましたが(WEB サイト)、常識にとらわれない大学院生(あなたがたのこと?)の口を通じて、天の声がすれっからしの教授(私のこと?)に届くという経験を、再三にわたってしました(1998 年 S 君、2000 年 O さん、2005 年 K 君)。ここから学んだことは、一方的な指導ではなくて、一緒にものを考える雰囲気が大切だということです。致命的でない失敗なら、あえてさせるつもりです。世界で最初の新発見に挑戦しようよ!

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田中准教授からのメッセージ

当研究分野は、非日常的なスケールを対象にする地球物理学と自由な発想でわが国の科学分野を先導してきた素粒子物理学とが統合してできる古くて新しい研究分野です。異なる分野間を統合することによる新科学領域の開拓を強力に推進します。

当研究分野は、「未踏の先端的領域」を積極果敢に開拓する目的で創出されました。これまでに、火山内部のイメージングなどに対して大きな成功を収め、高エネルギー地球物理学研究センターとして地震研究所の戦略的研究センターとして受け継がれました。地震研究所はこの新領域研究の「世界の研究拠点」として欧米の研究所や大学から注目されています。当研究分野は萌芽・展開能力を多分野にまたがって持つ特徴を持っており、他に例がありません。

この新分野創成・発展能力をさらに高めるために、皆さんの自由な発想に基づく基礎科学研究から新たな研究の芽を生み、それを育て、さらに発展させる研究循環の役割を、当研究室は果たします。未だに知られざる領域がほとんどの地球内部現象を、世界に先駆けて解明することにより、21 世紀における地球科学における新しい潮流が当研究室から生み出されるものと期待されます。

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