歴史を封じ込めた火山噴火というと,多くの人は短時間のうちに町が火山噴出 物で埋め立てられ18世紀に発掘が行われるまで歴史の舞台から姿を消したポンペイの悲劇のことを思い出すことでしょう.まさに,今日のテーマはこの悲劇
をもたらしたヴェスビオ火山が中心です. ヴェスビオ火山はすそ野の直径が15kmで浅間山と同じくらいの火山ですが, 何度も激しい爆発的噴火をして,周辺に大変な被害をもたらしてきました.東京大学の調査団が中心となって発掘をしている「初代ローマ皇帝アウグストゥスの館」と呼ばれる北麓の遺跡も噴火で埋め立てられた建造物です.公開講義では,この噴火が
いつのものだったのか,どのような噴火だったのか,この建物がどのようにして埋め立てられ歴史の舞台から消えていったのかをお話しします.また,日本にもあった,これよりも規模の大きな噴火のことについてもお話しする予定です. |
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