平成14年3月25日(月)の三宅島の様子

観測ヘリ:海上保安庁ヘリ「わかわし」

観測者:大島,川辺(産総研)

観測時間:10時29分 〜 10時57分


撮影者:大島 治     写真の二次使用の際はご連絡ください

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写真説明

写真1。 南東から見る三宅島全景。白煙はほぼ島内で消散、重いガス流のみ南西海 上へひろがっている。(11:04) 

写真2。 南西海上から見るガスの吹き下ろし。ガス流軸のやや右翼から。島は半分 見えない。 (11:07)

写真3。 西方海上三本岳越しに見るガスの吹き下ろし。この時の白煙はやや高め、 1200m余り。(11:12)

写真4。 西方海上から見た本日飛行中の最高噴煙(白色)、一時的に約1500mまで 上がった。普通は1100m以下。この時火口にどのような変化があったのか? (11:15頃)

写真5。北西、伊豆岬沖から見る三宅島。白煙は一般にカルデラ縁上400m(海面 上1100m)程度までしか上がらず、南西(右方)に流されている。(10:19)

写真6。 北東から見る山頂部。白煙はカルデラ南東隅から南西(右後方)にたなび き、ほぼ島内で消散している。随分なだらかになった北カルデラ縁が目をひく。画面 中央、白煙の下の白点はスオウ穴の水面。(10:29)

写真7。 南西に流れる噴煙を風上(北東)から見る。左下に青白ガスがひろがって いる。(画面左下は南東縁の1535年割れ目火口列。)(10:55)

写真8。 北西から見るカルデラ南半。中の気流により白煙は上空の風向とは逆の東 側に巻き上げられてから南西(右方)へ流されている。(10:54) 

写真9。 南西へ流れ出る噴煙を横(西北西)から見る。(10:45)

写真10、11。 巻き上がる白煙の間から見る火口。手前は旧主火口。奥が「南東火 口」。この火口はカルデラ南壁の足元に食い込んでいる。直径200m弱。

写真10(L)と11(R) はステレオになっています。(撮影時刻は秒単位で逆順。)暗い 画面ですが、よく見ると洞穴状の上部まで円い火口の輪郭が見えます。(10:41)

写真12。 火口と南西壁。主な白煙は3個所から出ている。画面左端(旧主火口, or N1)、その右隣(N1と旧S2の間)、右奥(南東火口)。最も活発なのは南東火 口。前2者からの細く弱い白煙は気流により東に倒されている。カルデラ外にたなび く白煙の下、斜面上に弧を描くのは旧雄山登山道。画面右の南西壁に食い込んだ最上 部の亀裂は手前が下部まで大きく崩落した後、最近変化に乏しい。(10:45)

写真13。 東北東から見るカルデラ内、南西〜西壁。西南西縁の亀裂(地割れ)位置 (遠方の二男山の手前右下)と壁面崩落、崖錐、西池の関係がよくわかる。正面の崖 錐に押しだされたかたちの西池(元黒池)は濃い茶色。小さい北東池も茶色く健在 (画面右側、壁面の下)。カルデラ内の気流にまかれて底部の白煙は横(東)になび いている。南西壁直下にある火口北西の噴気帯や火口丘周辺の噴気は弱い。 (10:37)

写真14。 東側から見る北西〜北カルデラ壁。小刻みな崩落による赤っぽい土煙が縁 上に上がり、折れ曲がるように左(南西)に流されている。右下は茶色い水のスオウ 穴。右上海上の白い島は神津島。カメラは機外で後ろを追ったため画面は斜め。 (10:55)

写真15。 カルデラ北壁。西側から見る。中央は昨01年12月初め頃以降の大崩落跡。 最上部を除いて白っぽく見える部分の中部よりやや上が最もくぼみ、中部が狭く、全 体として砂時計状。えぐり取ったように2〜3段に分かれ、各段底部に上方からの黒 い崩落物がひっかかっている。直下の崖錐上限は以前に較べはっきり上昇している。最上部(北壁最高点)東側は以前に較べてはっきり欠け落ちている。この大崩落跡 の両側も崩落進行中で、左側に崩落浸食によって刻まれた壁面の溝が2本縦筋として 見える。右には以前からつくられた湾入部からの大崖錐がひろがっている。 (10:49)

写真16。 真正面(南)から見る北壁上半部。(10:31)

写真17。 上から見る北カルデラ縁斜面最上部(とカルデラ底)。地割れが複数発達 しており、いずれ崩落の運命にある。下方には崩落し残り部分がカルデラ内へ突き出 している。大崩落壁面は右側。底に崩落物がひろがり大岩塊がばらまかれている。 (10:37)

写真18。 上から見る北カルデラ縁最高点東側(スオウ穴西隣壁)。以前の地割れか ら先がなくなり、壁は後退した。真下の壁面は崩落で湾入状にえぐれ、下部では崩落 物による浸食溝ができ、更に下方に右カーブの崖錐斜面が発達している。右に崩落し 残りの突出岩体がますます目立つ。(10:37)

写真19。 上から見るスオウ穴と西隣の北カルデラ縁。写真18とステレオで見られま す。(10:37)

写真20。 南東側から見る北〜北東カルデラ壁。スオウ穴火口東壁のカルデラ壁面が 崩れ、同火口は内部構造の完全断面が露出することになった。東縁の真下にのびる黒 筋は崩落によるものでdikeではない(念のため)。(10:31)

写真21。 北壁上から見る北東壁。スオウ穴火口の東縁先端が斜め(約45度)に削れ 落ち、東に連なる北東カルデラ壁は最上部まで中身を見せている。下方に崖錐斜面が 発達している。新たな暗色の崩落物で以前の明色の壁面露出が縮小している。遠方は 三池港岸壁。(10:41)

写真22。 スオウ穴上から見るカルデラ東縁。右手前はスオウ穴火口の東縁。その南 端の崩落でカルデラ縁が後退した様がよくわかる。最近の幅広い壁面崩落により東隣 の浸食谷もほぼカルデラ縁に達するかたちとなった。(10:55)

写真23。 東壁〜底、北東縁上から見る。壁下に落石がばらまかれている。1535年割 れ目火口付近の壁下には溶岩塊がまとまって分布している。去年の1535年割れ目火口 付近の大崩落による岩なだれの跡が火口丘東斜面に誘導されるかたちではっきり見え る。火口丘東の大クレバスはほぼ埋まったが弱い噴気の列が名残を留めている。旧主 火口(N1火口)からの弱い白煙が東側に倒れ、カルデラ縁より上で向きを変え南西に 流されている。(10:41)

写真24。 南東縁。手前は断ち切られた1535年割れ目火口の1つ(2連火口の東火 口)。突き出したカルデラ南南東縁(画面左上)の斜面にはここをレンズ状に切り取 る左に凸の地割れが出来ている。(細くてやや見にくいが、画面斜面幅の半分が次期 崩落候補)。(10:42)

写真25。 北西縁から見るカルデラ底北東部。北〜北東壁からの崖錐が成長、北東池 は茶色く小さい。右に中央池の東寄り残存部。周壁、崖錐にも注目。(10:37)

写真26。 北から見下ろすカルデラ底。水は少ない。右端は西池(茶色くなった元黒 池)、左下に北東池、その右上に中央池の名残。北壁崩壊の大型岩塊がカルデラ底中 央まで転げ出している。(10:46)

写真27。 カルデラ底北東部。北壁上から見る。手前白みの強い壁が大崩壊部。01年 11月末まではこの下に最大の池「北池」があった。今は扇型の崖錐が発達中。左隣の 赤味の強い崖錐はスオウ穴西隣の壁から。さらに左のひときわ暗色の崖錐は北東壁か らのもので、以前の明色の壁面露出が縮小している。(10:41)

写真28。 大路池とその周辺。ガスの影響を受けにくいこの地域は緑が保たれてい る。(ガスは上空を通過する。)(10:57)

写真29。 相模湾〜関東平野南西にひろがる黄砂。黄砂は3月21日北九州到来以降活 発らしい。上限高度約1100m。富士山の左に箱根外輪山の明神ケ岳、中央火口丘の神 山+駒ヶ岳(その手前に江ノ島、稲村ケ崎)などが見える。左方の湾岸は鎌倉、左端 が逗子。金沢八景付近の海上から。(右下は八景島)(09:45)

写真30。 お世話になった海上保安庁ヘリ「わかわし1号」。側面表記は以前と違っ て JAPAN COAST GUARD。(09:20頃)


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