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大地の動きを観測するところから, そのデータの収集, 他機関とのデータ交換, データの自動処理, 研究者や技術者による 高度な解析, 処理結果の情報発信までをトータルのシステムとして とらえ, 全国の研究者等と連携しながら開発研究を進めています.

地震, 地殻変動等の時系列データの伝送や験測処理に広く使われている WINシステムは, 開発から25年以上が経過し, Unix上のX-Window環境が なければ動作しないという制限があるにも関わらず, 大学の基幹 システムとして使い続けられている.
この四半世紀でハードウェアの性能は大幅に向上し, さまざまな言語や 対話処理に優れた入力デバイスの開発が進んだ.
そこで, WIN形式データのリアルタイム伝送が機関の枠を超えた 全国規模のデータ流通の基盤となっていることを踏まえながら, 最新のIoT技術を採り入れ, マルチプラットフォームのソフトウェア群 の開発を進めています.

わが国には1000点以上の観測点で得られる高精度地震観測データに 加え, 建造物, ライフライン, スマートフォンが持つ加速度計等 のデータを活用する次世代の地震計測ビッグデータベースが 構築されつつあります。最先端ベイズ統計学を武器に多種多様な 地震計測データを包括的に解析するためのアルゴリズム群を 開発し, 地震防災減災や地震現象の解明に役立てる JST CRESTプロジェクト 「次世代地震計測と最先端ベイズ統計学との融合による インテリジェント地震波動解析」に参加しています.
インテリジェント地震波動解析のページ

本プロジェクトの前身となる首都直下地震防災・減災特別プロジェクト都市の脆弱性が引き起こす激甚災害の軽減化プロジェクトでは, 首都圏に 約300箇所からなる地震観測網を整備しました.
この観測網をはじめとする観測データを活用し, 南関東で発生が予測されるM7程度の地震の詳細を調べ, 首都圏のレジリエンスを高める研究プロジェクト 「首都圏レジリエンスプロジェクト」に参加しています.
首都圏レジリエンスプロジェクトのページ

対話型検測システム win [卜部・束田,1992]は,多チャンネルの地震波形を表示し, 検測や震源決定等を行うツールである.このシステムは, X-Window Systemを有する環境であれば実行することができ, 現在では,大学を中心として広く日本中で用いられている. このwinシステムの機能強化に取り組んでいる.
(061120)学会でも紹介したとおり,大幅な機能強化を行った. 現在,β版として公開している. 機能について詳しくは,こちら

日本における地震波形データ流通では,WINフォーマット [卜部,1994]が事実上の標準として用いられている. このフォーマットの最大の特徴は,波形データとチャネル情報が 分離していることである.地震波形データを用いる際には チャネル情報が必要不可欠であるが,この情報の機関間の交換や メンテナンスを効率よく行うためのシステムを開発した.

防災科学技術研究所による 高感度地震観測網の整備によって, 大量の地震データが流通するようになりました. 基本的にはデータの質は良くなり量は増える一方なので, いかにして流通させるかや必要な情報をいかにして効率的に 取り出すかが重要になってきます. このための研究を行っています.