小原研究室

研究活動2

「様々な地震波動現象の発見」

地震波動には、まだ解明されていない現象が多数存在しています。そのため、様々なアプローチでモニタリングすることで、それらの現象を顕在化させ、その原因を探ることもこの研究室の重要なテーマです。

北海道十勝沖で発生した地震波形を観察すると九州から北海道方面に向かって跳ね返ってくるような「逆伝播表面波」が観測され、この波は九州パラオ海嶺という海底山脈による反射源と解釈されました(Obara and Matsumura, 2010BSSA)。

 

関東地方で発生する浅い地震の波形記録には、S波通過後しばらくしてから奇妙な波群が含まれます。これは、太平洋プレートからの反射波であることが明らかにされています(Obara and Sato, 1988JGR)。首都圏周辺にはMeSO-netと呼ばれる稠密地震観測網が展開されており、これらのデータを活用することによって首都直下のプレート構造がより鮮明化することが期待されます。

 

他にも、様々な特徴的波群の観測に基づいて、地球内部の構造・現象解明を進めていく予定です。