史料からみえる宝永地震、安政東海地震の違いを示す。史料データはeコミマップ上で整理しており、史料の存在地点を地図上のマーカー(右図の沿岸地域にある赤色や桃色などのバルーン)で示し、これらのマーカーをクリックすると史料の情報が表示される。この比較により、例えば宝永地震(左)と安政東海地震(右)による津波到来までの時間は同じ地域でも異なっており、2つの地震が異なる震源域で発生したことが、史料からも明示された。
継続的な海底地殻変動の観測により明らかとなったプレート境界の固着状況。(左図)アムールプレートに対する各観測点の年間移動量を、方向とともに赤矢印で示す。南海トラフより外側(南東側)では、これまで知られているプレート相対運動と同じであるが、内側(北西側)ではその約6割程度の移動が観測された。(右図)千島海溝根室沖に設置された観測点のオホーツクプレートに対する年間移動量を赤矢印で示す。海溝より内側(北西側)でプレート収束速度と同程度の年間約7 cmの移動が観測された。これらの結果は、いずれの領域でもプレート境界浅部ではプレートが固着しており、この固着域の周りではひずみが蓄積していることを示す(右下図参照)。
本事業費を使用して得られた研究結果を論文等に発表する際には、以下を参考にして謝辞に記して下さい。
日本語:本研究は文部科学省による「災害の軽減に貢献するための地震火山観測研究計画(第3次)」の支援を受けました.
English: This study was supported by the Ministry of Education, Culture, Sports, Science and Technology (MEXT) of Japan, under its The Third Earthquake and Volcano Hazards Observation and Research Program (Earthquake and Volcano Hazard Reduction Research).