銅線電話網を用いた大地震の断層調査‐ニュージーランドでの共同研究‐

上嶋 誠

 地震予知研究センターの上嶋誠教授らのグループは、ニュージーランド地質調査所(GNS)と現地電話会社Chorusとの共同研究で、ニュージーランド北島Gisborne周辺域で銅線電話網を用いたネットワークMT観測を開始しました。ニュージーランド北島に東から沈み込むヒクランギ沈み込み帯では、巨大地震やスロースリップイヴェントが繰り返し発生しています。また北島中央部には世界でも有数の火山地帯が分布しています。
 今回の調査は、銅線を用いた電話網を用いて地中の電気伝導度を調べることで、沈み込み帯の構造を詳細に把握し、他の構造探査データと合わせて大地震やスロースリップイヴェント、火山噴火の発生可能性を探ることを目的としています。

 本共同研究の現地観測のようすは新聞に報道され、またGNS・Chorus・地震研究所によりYouTubeビデオが制作されました。こちらからご覧いただけます。