金曜日セミナー(2021年9月17日) 日置幸介(北大)

A hard rain’s gonna fall, what will happen to lithosphere?
激しい雨がふる、地面に何が起こる?

北海道大学理学研究院 日置幸介

最近の日本では東日本に洪水をもたらした2019年台風19号に加え、梅雨前線が毎年七月初めに西南日本に豪雨をもたらす。本研究では稠密GNSS網を用いて、これらの激しい雨に対するリソスフェアの応答を明らかにする。降雪と異なり低粘性の雨水は降水直後に低地に移動する。本研究では雨水の移動に対する保存量として新たに定義した「体積沈降」を一日毎の総雨量と比較することによって、1 Gtの降雨が約0.1 km3の体積沈降をもたらすことを明らかにした。またこの比例関係はわが国の森林の保水力の上限を反映して10 Gt/日を超えると破綻することがわかった。我が国のGNSS点は凹地に選択的に展開されているため、雨水のGNSS局周辺地域への集中が起こる。そのため、荷重グリーン関数を用いて雨水分布をインバージョンすると実際の約二倍の量が推定されてしまうことを見出した。