タイトル:衛星を用いた火山ガス放出率観測手法の開発
要旨:
火山ガスの組成・放出率は,マグマ・熱水系の温度圧力環境やマグマ供給率など反映して変動する.したがって,これらのモニタリングは,噴火のメカニズム や噴火活動の継続期間など火山活動の把握と推移予測に重要である.この目的の もと,発表者はこれまで国内火山における火山ガス組成の連続観測やドローン・ 衛星などの先進的なシステムを用いた観測手法の開発を行なってきた.本発表で は,これらのうち,最近取り組んでいる衛星を用いた二酸化硫黄放出率の解析手 法の開発について紹介する.特に,福徳岡ノ場火山や西之島火山での最近の噴火 における解析結果を提示し,可視画像や熱観測などの他の衛星観測項目との比較 から,最近の火山活動についての検討結果を紹介する.また,既存の地物観測や 物質科学観測との連携なども含めた今後の展開について述べる.