金曜日セミナー(2024年6月28日)石山 達也(地震予知研究センター)

題目:東北日本の地質構造・地殻構造・活構造

 

要旨:
東北日本では、沈み込み帯巨大地震である2011年3月11日東北太平洋沖地震(M 9.0)の前後の期間に、2011年4月11日福島県浜通りの地震(M 7.0)に代表されるM6-7級の上部地殻内の地震等の活発な地殻活動が上盤側プレートで発生してきた。このような地殻活動については、地殻内流体の寄与を重視するモデルや観測が提示されている。本発表では、現在の地殻活動・テクトニクスを理解する観点から、東北日本の主に中新世以降の構造発達・テクトニクス・地殻構造・活構造についてレビューを行う。これを踏まえて、東北日本の地形・地質構造発達の理解に重要な数万年から100万年スケールの長期間地殻変動および地殻構造について、現状の理解と課題について議論する。