Q2: 左端から波が始まるまでの長さが違うけどなぜ?

A:下の図の左端の黄色い線が、(震源での)地震発生時刻です。その位置が地震によってずれているのは図の作成上の都合で、位置の違いは本質的ではありません。一方、黄色(地震発生)から青(P波)や赤(S波)までの時間が違うのは、震源から白木観測点までの距離が違うことが原因です。
手ぬぐいに同梱されている紙には「地震の発生した時刻から30分間を切り取ったもの」と書かれていますが、正確には地震の発生した時刻の1分前からの波形となっています。また通常、地震波形は分単位で管理するため、例えば熊本地震では3時06分00秒からの波形となっています。

地震の発生時刻の手ぬぐい上での位置

実際の地震の発生時刻は

  • 東北地方太平洋沖:2011年3月11日14時46分18秒
  • 熊本地震:2016年4月16日1時25分5秒
  • 北海道胆振東部:2018年9月6日3時7分59秒

…と時刻の00秒からの時間が異なるため、手ぬぐいの左端から地震の発生時刻までの長さが異なっています。

(木下 正高 教授・鶴岡 弘 准教授)

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