Q4:真ん中の地震は波が細かいけど、下のは粗い(ゆっくりした)波に見える。なにが違うの?

A: 細かく見える波は、粗い波に比べて、振動の周期が短くなっています。 「がたがた」揺れるか「ゆったり」揺れるか、というような違いです。同じ観測点でこのような違いが出るのは、震源からの距離が違うためと考えられます(それ以外の要素もありますが)。つまり、一番下の地震は北海道というはるか遠方で起きたため、短周期の波が途中で減衰して、観測点まで届かなかった、と考えられます。観測点に初めに届く波はP波ですが、S波とともにこれらは実体波と呼ばれています。この他、レイリー波、ラブ波と呼ばれる地表を伝わる波があります。これらの波の伝搬速度はS波よりも遅く、通常最大振幅はこれらの波により観測されます。

(木下 正高 教授・鶴岡 弘 准教授)

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