3.5.15 光ファイバ振動計測による陸域超稠密地震観測

 分散型音響センシング(Distributed Acoustic Sensing,以下DAS)技術を用いて,四国中央部において超稠密な地震観測を2021年11月中旬から開始した.既設の光ファイバの末端にDAS装置を接続し,コヒーレントな光パルスを光ファイバに連続的に伝送し後方散乱信号を測定することで,ファイバ軸方向の動的ひずみデータを取得した.観測には,徳島県三好市池田町を起点に,国道32号線と国道192号線に沿う2本の光ファイバを使用した.たとえば,観測期間中の2021年12月30日にインドネシアで発生したMw7.3の地震による良好な波形データが取得された.さらに,測線近傍で発生した微小地震による双曲線形状の波面が光ファイバに沿ってシームレス且つ明瞭に記録されている.