3.5.8 Slow-to-Fast 地震学プロジェクト:情報科学と地球物理学の融合による Slow-to-Fast 地震現象の包括的理解

 「スロー地震学」プロジェクトの更なる進展を目指して,2021年10月より学術変革領域研究(A) 「Slow-to-Fast 地震学」プロジェクトが開始した.スロー地震の様々な性質に関する知見は世界的にも増えているものの,社会的関心の高いスロー地震と巨大地震との関係は良く分かっていないのが現状である.「Slow to Fast 地震学」では,スロー地震から普通の地震まで,地震という現象を幅広くとらえなおし,深く理解することを目標としている.地震研では,全国11の大学・研究機関に所属する情報科学と地球物理学の若手研究者を中心に,データに潜む Slow・Fast 地震のシグナル検出や活動様式・震源特性の解明や,Slow・Fast 地震のモニタリング手法の刷新,Slow・Fast 地震の統計科学的・地球物理学的性質を明らかにするための研究を先導している.