南極だより-雪取り

生物が生命を維持するには水が必要です.
生活用水を確保するために,当番で風上側の指定された場所から綺麗な雪を取ってきます.20人もいると毎日100L近くの水が必要になるので,毎食後に大きなバケツ2杯ずつ雪を取ります.その雪を食堂のストーブに載った60Lの大鍋3つで融かして,飲料水,調理用水,食器や手を洗う水に使います.
普段は何気無く蛇口を捻って使う水も,ここではコップ1杯でも無駄にはできません.

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大雪原の小さなキャンプ

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これが私たちが3週間過ごしたキャンプです.
最寄りの南極点基地まで600km以上離れています.
キャンプスタッフ9名,航空スタッフ6名,観測スタッフ8名の合計23名が
昼夜の2班に分かれて生活・作業していました.
因みに,男女比は19:4でした.
多くの建物が並んでいるようにも見えますが,
資材・ゴミ・ドラム缶などを載せたパレットが3分の1を占めています.

南極だより-アデリーペンギン

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マクマード基地のすぐ近くの海氷上に,アデリーペンギンがやって来ました.
羽をパタパタさせながら歩く姿は愛らしく,またユーモラスでもあります.
まさに南極のアイドルです.
多くの人がカメラやビデオを手にその姿を見守っていました.
南極条約の規定により,ペンギンは5m,アザラシは15m以内に近づくことが禁じられています.
学術調査の場合のみ,事前に許可を得て接近することが許されます.
向こうから近づいてきたら…,その時は人間が逃げるしかありません.

南極だより-エレバス山(2)

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マクマード基地があるロス島に聳える名峰・エレバス山です.
標高は3794mと富士山よりも少し高い活火山です.
山頂には1841年の発見当時から噴煙が見られ,
火口内には溶岩湖が恒常的に存在する世界でも数少ない火山です.
まさにロス島の盟主といった貫禄のある山容で,
火山学者なら一生に一度は訪れてみたい火山の一つです.

地図

南極の地図です

<南緯30度以南の地図>
クライストチャーチ(NZ)からの距離がわかります.
オレンジの丸は,私たちが滞在した基地やキャンプ,緑の丸は日本の基地です.

クリックで拡大します(南極点を投影中心にした正距方位図法)

<南緯60度以南の地図>

小さな赤い点は地震観測点です.

クリックで拡大します(南極点を投影中心にした正距方位図法)

<キャンプと地震観測点の配置図>

キャンプとドームふじ基地の近傍にも観測点があります.

クリックで拡大します (南極点を投影中心にした正距方図法)

 

地図:渡邉技術職員作成

浅間火山観測所

地震研の浅間火山観測所は軽井沢にあります. 現在この博物館化を進めています.地震研の研究員だった寺田寅彦先生や大森房吉先生の写真や直筆の書物も展示予定です. (撮影: 渡邉篤志技術職員)

南極点

極域における地震観測の国際チームの一員として, 渡邉篤志技術職員が南極に滞在しています.詳細は『南極だより』をご覧ください.http://outreach.eri.u-tokyo.ac.jp/letters_from_antarctica/