1. はじめに

本年報では,東京大学地震研究所の2022年度における研究・教育活動の全般について報告します.地震研究所は,教員が約75名,研究員が約15名,大学院生が約65名,その他のサポートスタッフが約85名いるという,地震学・火山学では,世界でも有数な規模の研究所です.これらのメンバーによって行われている幅広い研究や教育などに関する活動をまとめたのが,この年報です.部門・センター毎に主な研究成果をまとめてあるのに加えて,教員・研究員・技術職員毎に研究成果・学会活動・教育社会活動が列記されています.

これらの研究成果・学会活動・教育社会活動について,昨年度までは所内で開発した業績データベースを利用してきましたが,今年度からは科学技術振興機構(JST)が開発し,国内では標準的になりつつあるデータベースであるResearch Mapを利用することとしました.このため,昨年までのものとは若干差異があるかも知れませんが,今後はResearch Mapを活用し,所内の研究者の手間を省くようにする予定です.

地震研究所では,ここ数年間に,これまでのサイエンスプラン2009Rのレビュー,Scientific Grand Challenges, 新たな中期的サイエンスプラン,人材育成・教育,社会との関わり,研究-教育-社会環境への対応,共同利用・共同研究拠点としての活動および実施体制について議論し,新たな将来計画FP2022として提案しました.そして,2022年11月に国内外から8名の外部評価委員をお招きして,8年振りの外部評価を実施しました.外部評価報告書についても,本年報と同様に地震研ウエブサイトで公開しておりますので,ご覧いただけると幸いです.