弥彦地殻変動観測所での見学会

10月7日新潟県いわむろ案内びとや地元の方々が、弥彦地殻変動観測所を見学されました。
1967年に開設した新潟県新潟市西浦区間瀬地区にある弥彦地殻変動観測所は、2021年度で半世紀を超える歴史に幕を下ろします。
閉鎖の経緯については、東京大学地震研究所技術研究報告第26号 2021年3月に詳しいが、主な理由は下記に抜粋する通りです。

「しかしながら近年は GNSS や SAR など宇宙測地技術が発達し,多数のデータ
を用いて面的に解析する手法に地殻変動観測の主流が移りつつある.他の地域に
おいては従来の物理的観測も活躍する場面はあると考えているが,弥彦観測所に
ついては一定の役割は果たしたとの結論が出され,観測を終了するので本稿を遺
すこととした.」

(東京大学地震研究所技術研究報告第26号 2021年3月, 37-41p)
観測坑は、坑口から南東に88m伸びており、そこから北東に37mの横坑とそれを結ぶ三角状の坑で構成されています。
今回お話をいただいた竹内みよ子氏(左)新潟日報の記者も同行されていました。
近くの公民館で観測所の説明。最後となったが地域の方々にご挨拶できる貴重な機会となった。
1967年開設工事の時のアルバム。当時のことをご存じの方が何人かいらっしゃり、お話をうかががった。
現在の観測所は2代目で、1代目があった場所をご存じの方が案内してくださいました。
弥彦観測所に退官するまで常勤されていたOBの若杉忠雄氏(中央)