Friday Seminar (17 February 2023) Bernd Schurr (GFZ Potsdam)

Squeezing and lifting – modes of long-term forearc deformation in the Northern Chile subduction zone

Bernd Schurr, GFZ German Research Centre for Geosciences

Subduction zone forearcs deform transiently and permanently due to the frictional coupling with the converging lower plate. Transient stresses are mostly the elastic response to the seismic cycle. Permanent deformation is evidenced by forearc topography, upper plate faulting and earthquakes; its relation to the megathrust seismic cycle is debated. Here we study upper plate seismicity in the northern Chile subduction zone as a proxy for forearc brittle deformation. We find that seismicity is distributed unevenly and a dramatic increase correlates both with a break in the morphology and tectonics of the Coastal Cordillera and the onset of a change in subduction obliqueness. Earthquakes in the South American crust under the sea and under the Coastal Cordillera show a remarkably homogenous north-south, i.e., trench-parallel, compressional stress field. Earthquake fault mechanisms are dominated by trench-perpendicular thrusts. Further inland, where the lower plate becomes uncoupled, the stress field is more varied with direction east-west to southeast-northwest (approx. convergence parallel) dominating. The stress-regime above the plate-coupling-zone, almost perpendicular to plate convergence direction, may be explained by a trench-parallel strain component from a change in subduction obliqueness due to the concave shape of the plate margin, which we demonstrate by investigating inter-plate earthquake slip vectors. From these, we derive a strain rate estimate and compare it to one derived from upper plate earthquakes. In the southern part of our study area, where convergence obliqueness is constant, upper plate seismicity is sparse, but Coastal Cordillera elevation and the uplift rate are higher than in the north. A new relocation of two megathrust earthquake aftershock sequences reveals a flat-ramp-flat structure that we interpret as underplating of a 3 km thick slice of eroded material and/or oceanic crust. This structure is also visible in the residual gravity field and in a tomographic model of the region. Our study demonstrates thus two very different mechanisms of forearc thickening active on two neighboring segments of a subduction zone.

 

2023年2月6日トルコ南部の地震

ウェブサイト立ち上げ:2023年2月8日

最終更新日:2023年2月10日16:00


その他のQ&Aをこのページの最後に掲載してあります。お問合せは orhp@eri.u-tokyo.ac.jp までおよせください。


2023年トルコ南部の地震 強震動

2023年2月8日版
災害科学系研究部門 三宅 弘恵 准教授

2023年2月6日現地時間4:17(日本時間10:17)にトルコ南部の東アナトリア断層沿いでM7.8の地震が発生した。その後、M6.7を含む活発な余震活動が続いた後、約9時間後の2月6日現地時間13:24(日本時間19:24)、M7.8の地震からやや離れた北側の別の断層付近でM7.5の地震が発生した。

Fig. 1. M7.8(下の赤丸)とM7.5(上の赤丸)の地震の震央(AFADの図面に加筆)

地震の規模と深さは、研究機関によって値が異なっている。
M7.8の地震
USGS →Mw7.8 深さ17.9 km
Global CMT→ Mw7.8 深さ14.9 km(非ダブルカップル成分が多い)
AFAD →Mw7.7 深さ 8.6 km
M7.5の地震
USGS→ Mw7.5 深さ10.0 km(非ダブルカップル成分が多い)
Global CMT→ Mw7.7 深さ12.0 km(非ダブルカップル成分が多い)
AFAD→ Mw7.6 深さ7.0 km

近年に内陸で発生したM7.8程度の地震は、2008年の中国・四川地震(Mw7.9)や、2002年の米国・アラスカのデナリ地震(Mw7.9)、2001年中国・崑崙地震(Mw7.8)などがある。しかし、今回のように、ほぼ同程度の地震規模の続発地震は発生していない。

今回のトルコのM7.8の地震は、東アナトリア断層沿いにおいてかねてから1513年の大地震以降に指摘されていた地震の空白域(Fig. 2の水色部分)に沿って、震源から主に北東に向かって破壊した。東アナトリア断層はアナトリアマイクロプレートとアラビアプレートを境界とする左横ずれ断層である。USGSの震央位置と既往の活断層図(トルコMTA発行,Emre et al., 2013)から判断して、破壊の開始は北西傾斜の正断層(ナルリ断層)から始まり、東アナトリア断層に乗り換わった後、北東方向への主破壊が生じたとみられる。一方、M7.5の地震は、東アナトリア断層から派生した、東西方向の左横ずれ断層であるチャルダック断層(旧称:エルビスタン断層)が主に破壊したと考えられる。震央位置は同断層の中央付近に位置するため、双方向に破壊が伝播したとみられる。付近では、歴史地震(例えばAmbraseys, 2009)が確認されている。

Fig. 2. トルコMTAとKürçer et al. (2020) による東アナトリア断層の主要セグメントと歴史地震 (Sayın et al., 2021)。M7.8の地震は、主に水色の部分を破壊したと考えられる。

トルコでは、このような事態に備えて強震観測を全土で整備しており (Fig. 3)、アンカラのAFADから強震記録が公開されている。M7.8の地震もM7.5の地震も、加速度・速度・変位のいずれも大きな強震動が、断層に沿って広範囲で観測されており、断層のすべりが原因と思われる周期1~2秒程度のパルス的な波形も確認されている。現時点では最大加速度が880 cm/s2程度、最大速度が187cm/s程度(AFADのフィルターに拠る)、最大速度応答が400 cm/s程度である。M7.8とM7.5の地震のうち、最大速度がそれぞれ大きな観測点をFig. 4とFig. 5に示す。

今回の地震は、内陸で発生するM7.8やM7.5の大地震として、加速度としては概ね想定されるレベルであるが、被害に関係する速度が大きい特徴がある。地震規模が大きいため、相当広い範囲が強い揺れに見舞われたと考えられる。

なお、強震記録は収録が途中で断絶している観測点もあり、AFADが精査中であるため、情報の更新が待たれる。断層周辺のHatay県やKahramanmaras県の強震観測点における地盤調査(Özmen, Yamanaka et al., 2017)も参考になる。

Fig. 3. トルコの強震観測点分布(AFAD提供)
Fig. 4. M7.8の地震の強震動の例(Hatay県の3123観測点;建築研究所ViewWaveを使用)
Fig. 5. M7.5の地震の強震動の例(Kahramanmaras県の4612観測点;建築研究所ViewWaveを使用)

Q (Elif Karaca, NASIL BİR EKONOMİ) and A (三宅 弘恵 准教授/楠 浩一 教授)

Q:なぜこれほどの被害が出たのか? Mや震度が大きかったのか,建造物の強度不足だったのか?

(三宅)自然現象の原因としては,地震規模が大きく,そのため揺れが広範囲で大きくなった.しかも内陸の地震なので,揺れた場所のほとんどが海ではなく陸である.自然現象以外の原因として,それなりに人口がある地域で,かつ構造物がそれほど頑丈ではなかったため,これらの要素が複合的に組み合わさって,これほどの被害が生じたと考えられる.

(楠)地表面加速度が大きかったこと、つまり、いくつかの地点で兵庫県南部地震の際のJR鷹取、熊本地震の特の益城の記録にも匹敵していた可能性があります。そのため、中層に至るまでの建物に被害が広がっています。なお,建造物が強度不足かどうかは、設計図書等を精査しないとわかりません。ちなみに最新のトルコの耐震規定は、ユーロコードも参考にしており、最先端です。

Q:日本もまた地震国であるのに,最近の被害ははるかに少ないように思われる.日本では地震への対処をどうしているのか?

(三宅)戦後の日本は,これほどの地震規模の地震を人口密集地で経験していない.来たるべき地震災害に備えて,構造物,鉄道,高速道路,水道・電力・ガスなどのインフラの整備を継続的に行い,見直しを続けている.

(楠) 我が国の耐震規定は、大きな地震被害を被る度に適切に改正されてきました.従って,今日の設計基準は地震被害を抑えることにある程度貢献しています。問題は、既存建物です。改正建築基準法は既存建物には遡及されません。そのため、改正してもその効果が表れるのに結構時間がかかってしまいます。その教訓から、兵庫県南部地震以降、耐震改修促進法を制定し、既存建物の耐震診断・耐震補強を推進してきたことも大きな理由です。なお、トルコにも耐震診断・補強の手順はあります。

Q:トルコにおける地震被害軽減のため,何をすべきと考えるか?

(三宅)構造物を地震に対して強くすることが必要と考えられる.近年被害地震が起きていない場所を優先して,構造物を点検することも有用であろう.今回は,東アナトリア断層帯で地震が発生したが,北アナトリア断層帯では,次にイスタンブール周辺が地震の空白域と言われており,すでにトルコでは行われている啓発活動等の活性化も有効であろう
(例えば,下記の図面を参照,前回のSATPRESトルコの図面)
https://www.jst.go.jp/global/kadai/image/h2408_turkey/photo0_l.jpg

(楠)まずは建物の年代・設計法・地盤状況と被害の関係を調査し、同時に古い基準で設計された建物の耐震診断・補強を進めることだと思います.

iSeisBayes最終成果報告会

【最終成果報告会】

日時:2023年 2月21日(火)13:00~18:00

開催場所:東京大学地震研究所 1号館2階 セミナー室およびオンライン(Zoom)

参加費:無料

対象:どなたでも参加できます。(内容は研究者向けです)

お申込み:こちらのフォームより登録をお願い致します。

詳しくは:https://www.eri.u-tokyo.ac.jp/project/iSeisBayes/notice/

令和4年度 退職教員最終講義について

地震研究所では、今年度(令和4年度)末に2名の教員が定年退職を迎えます。つきま
しては、「退職教員 最終講義」を以下のとおり開催いたしますので、ご案内申し上げま
す。
皆様のご来聴をお待ちしております。

日  時 : 令和5年3月20日(月) 14時~15時
講 演 者 : 小屋口 剛博 教授
演  題 : 火山現象のモデリング
開催方式 : オンライン
申込方法 : https://forms.office.com/r/HFHMG8UCms
外部申込受付:~3月16日(木)17時
      受付時間は平日9時~17時までとなります。
      それ以外の時間につきましては、下記問い合わせ先までご連絡ください。



日  時 : 令和5年3月20日(月) 15時30分~16時30分
講 演 者 : 山野 誠 教授
演  題 : 海溝の熱流量 ~南海トラフと日本海溝をめぐり続けて
開催方式 : オンライン+地震研究所1号館2階セミナー室(定員50名 申し込み順)
申込方法 : https://forms.office.com/r/XZFQFXcqHz(オンライン参加)
      https://forms.office.com/r/byq0HnE4gM(セミナー室参加)
外部申込受付:~3月16日(木)17時
      受付時間は平日9時~17時までとなります。
      それ以外の時間につきましては、下記問い合わせ先までご連絡ください。



本件問い合わせ先:地震研究所庶務チーム(庶務担当)
         shomu@eri.u-tokyo.ac.jp
         03(5841)5666

第1021回地震研究所談話会開催のお知らせ

下記のとおり地震研究所談話会を開催いたします。

ご登録いただいたアドレスへ、開催当日午前中にURL・PWDをお送りいたします。
なお、お知らせするzoomURLの二次配布はご遠慮ください。また、著作権の問題が
ありますので、配信される映像・音声の録画、録音を固く禁じます。

    日  時: 令和5年1月20日(金) 午後1時30分~ 
    開催方法: インターネット WEB会議

  1. 13:30-13:45
    演題:Groundwaters and deep-seated fluid circulation around Aso Volcano, Southwest Japan, revealed by multivariate statistical analysis of the geochemical data
    著者:○Hikaru IWAMORI、Hitomi NAKAMURA・Noritoshi MORIKAWA・Masaaki TAKAHASHI・Akihiko INAMURA (AIST)、Satoru HARAGUCHI、Tatsuji NISHIZAWA (Mt. Fuji Res. Inst.)、Shuhei SAKATA
    要旨:Groundwater geochemistry and its statistical analyses revealed how fluids of shallow and deep origins cycle in Aso Volcano and from a subducted slab beneath central Kyushu.
  2. 13:45-14:00
    演題:Extraction of P-S converted waves from teleseismic P-wave microseisms
    著者:○加藤翔太・西田 究
    要旨:We developed the source deconvolution method to extract P-S waves converted beneath receivers from teleseismic P-wave microseisms.
  3. 14:00-14:15
    演題:Single-station seismic event classification based on a modified deep embedded clustering architecture and its application to Harrison County, Eastern Ohio
    著者:○Jeffrey CHURCH、Dongdong YAO (China University of Geosciences)、Yihe HUANG (University of Michigan)、Zefeng LI (University of Science and Technology of China)
    要旨:We recast the problem of classifying tectonic and anthropogenic waveforms as a clustering problem, thereby avoiding the labor of creating a large labeled dataset.

○発表者
※時間は質問時間を含みます。
※既に継続参加をお申し出いただいてる方は、当日zoomURLを自動送信いたします。
※談話会のお知らせが不要な方は下記までご連絡ください。

〒113-0032 東京都文京区弥生1-1-1 
東京大学地震研究所 共同利用担当
E-mail:k-kyodoriyo(at)eri.u-tokyo.ac.jp

※次回の談話会は令和5年2月17日(金) 午後1時30分~です。

【プレスリリース】世界初、ミュー粒子によるワイヤレスセキュリティ技術

1.発表のポイント:

・暗号鍵を送受信者間で一切やりとりしない超高セキュリティワイヤレス通信技術の開発に成功した。

・次世代近距離通信におけるデータエンコード標準技術として期待される。

・強固な暗号化技術としてポスト量子暗号学に寄与することが期待される。


2.発表概要:
東京大学国際ミュオグラフィ連携研究機構は、送受信者間で暗号鍵(注1)のやりとりを一切必要としないしない全く新しいタイプの超高セキュリティワイヤレス通信技術「COSMOCAT」の開発に成功した。宇宙線ミュー粒子(注2)の到着時刻の極めて高い任意性(注3)を用いて送信者は極めて強固な暗号鍵を生成することができ、宇宙線ミュー粒子の飛行速度の普遍性(注4)から受信者は送信者の暗号鍵を高い精度で推定できる。その結果、ワイヤレス通信において極めて高いセキュリティを実現する。
暗号鍵として用いるのは真性乱数(「次に何が来るのか、真にわからない」乱数)であり、量子コンピュータ(注5)を用いても容易に解読できるものではない。また、物理的な暗号鍵のやりとりをしないため、ハッキングも不可能である。近い将来、同技術は特に次世代近距離通信(注6)において活用されると期待される。

浅部ー深部流体循環をとらえる:阿蘇カルデラを含む九州中部での地下水組成解析

岩森光(地震研)、中村仁美(産総研)、森川徳敏(産総研)、高橋正明(産総研)、稲村明彦(産総研)、原口悟(地震研)、西澤達治(富士山科学研)、坂田周平(地震研)

Iwamori et al. (2023) Groundwaters and deep-seated fluid circulation around
Aso Volcano, Southwest Japan, revealed by multivariate statistical analysis
of the geochemical data. J. Volcanol. Geotherm. Res. (JVGR).
https://authors.elsevier.com/a/1gMw81LkU3cJqC


 地下水(温泉水、鉱泉水、湧水)の組成は、流体の物質源と移動・循環中のプロセスを反映し、地下の状態やダイナミクスの貴重な情報源となる。多種の溶存成分濃度と同位体比、および温度、pHなどの物理化学情報を解析することにより、天水(雨水)を起源とする比較的浅部の流体・循環系と、沈み込んだプレート由来の深部流体を識別し、両者の関係性や地質・テクトニックな構造との対応関係を紐解くことが可能となる。本研究では、阿蘇カルデラを含む九州中部のおよそ120 ㎞(東西)×80 ㎞(南北)の領域に分布する590試料の地下水について、主要12溶存成分、および水素、酸素、ヘリウム同位体比、温度、pHを観測変量として起源物質と循環・反応を分離検出可能な多変量統計解析を行った。その結果、(1)阿蘇カルデラ内に同心円状の組成構造が存在すること、(2)別府―島原地溝帯や布田川・日奈久断層帯などの大きな構造線沿いに有馬型塩水が出現することなど、地下水の組成・起源と、空間分布に強い関係性があることが分かった(図)。これらは、従来の地下水組成解析方法(例えば、Piper図を用いた方法)では検出できない。また、浅部での流体循環および沈み込んだスラブ由来の深部流体の上昇が明瞭に識別され、九州中部は火山域・非火山域にかかわらず、ほぼ全面的に深部流体のフラックスを受けていることが分かった。

図の説明:地下水・湧水の溶存成分組成に基づく8つのクラスタの地理的分布。阿蘇カルデラ内の同心円構造(左上図)と流体循環(右上図:クラスタ1~4は、外輪山への降水が20年程度かけてカルデラ内(および外)に浸透・湧出したもの。クラスタ7は、中央火口丘への降水が浸透・湧出したもの)。広域での8つのクラスタの地理的分布(下図)。

Friday Seminar (10 February 2023) Wolfram Geissler (AWI)

The Tristan da Cunha mantle plume and its role in the continental breakup and opening of the South Atlantic (insights from geophysical, petrological and geochemical studies along the Walvis Ridge hotspot track)

Wolfram Geissler (Alfred Wegener Institute Helmholtz Center for Polar and Marine Research, Germany)

Abstract
Tristan da Cunha is a hotspot in the South Atlantic Ocean, located ~450 km east of the Mid-Atlantic Ridge. The intraplate volcanoes and seamounts that form the Tristan da Cunha archipelago are connected to the Cretaceous (~132 Ma) Etendeka continental flood basalt province in Namibia via the aseismic Walvis Ridge. The ridge is built-up by seamounts chains and submarine volcanic plateaus that show a clear age progression and extend from the Namibian continental margin (northeast) to the volcanic islands of Tristan da Cunha and Gough (southwest). This age-progressive distribution of volcanic rock samples collected from the Walvis Ridge and the Rio Grande Rise west of the Mid-Atlantic Ridge provide evidence for the volcanism at Tristan da Cunha and the formation of Cretaceous flood basalts in Namibia and Brazil to be due to a common hotspot source, with the Walvis Ridge and the Rio Grande Rise documenting the hotspot tracks. The Tristan da Cunha-Walvis Ridge system is one of the few examples of a complete hotspot track, and thus the it is generally assumed to be a surface expression of a long-lasting mantle plume. However, a debate continues about whether the mantle plume beneath Tristan da Cunha is an expression of convection of the whole mantle or of shallower plate-driven convection. The hypothesis of a deep mantle plume origin of the hotspot volcanism at the Tristan da Cunha archipelago is supported by anomalous geochemical data, geochronological constraints, and global seismic tomography. The first proof of the Tristan da Cunha mantle plume activity are the Cretaceous Etendeka-Parana flood basalts, that erupted shortly before the South Atlantic finally opened. Therefore, a debate exists about whether the mantle plume triggered the continental breakup or played at least a strong role in facilitating the breakup. NW Namibia, the Walvis Ridge, Tristan da Cunha, and the South Atlantic Ocean in general were target regions for various international geophysical and geochemical projects over the past two decades, including a recent IODP expedition to the Walvis Ridge. In my talk, I will summarize the recent findings on the Tristan da Cunha mantle plume activity and its role during the breakup of the South Atlantic Ocean.

第17回サイエンスカフェ(オンライン)開催報告

第17回サイエンスカフェを地震・火山噴火予知研究協議会と広報アウトリーチ室の共同で、2023年1月12日にオンラインで開催いたしました。

 
 17回目となる今回は、「火山活動の評価と噴火予測」というテーマで開催し、話題提供者に 橋本武志 教授(北海道大学大学院理学研究院),行竹洋平 准教授(東京大学地震研究所)を迎え、加藤尚之 教授の司会のもと箱根山などでの観測事例も使いながら火山噴火予測の最近の進展について紹介していただきました。


<地震・火山噴火予測研究のサイエンスカフェ >
地震や火山噴火に関する研究の成果は、予測の基礎となることが期待されています。これまでの研究から、地震や火山噴火のメカニズムへの理解は深まってきました。また、今後発生する可能性のある地震や火山噴火を指摘することもある程度はできます。しかし、規模や発生時期についての精度の高い予測はまだ研究の途上です。このサイエンスカフェでは、地震・火山噴火の予測研究の現状について研究者と意見交換を行い、研究者・参加者双方の理解を深めることを目的とします。