3.5.12 2015年ネパール・ゴルカ地震 (Mw 7.8)

 2015年4月25日に発生したネパール・ゴルカ地震(Mw7.8)は,インド-オーストラリアプレートとユーラシアプレートの境界で発生した逆断層型の地震である.ゴルカ地震の震源断層の形状を明らかにすることは,衝突帯のテクトニクスを理解する上で重要である.そこで,2015年以降,トリブバン大学,ネパール科学技術院,山形大学との共同研究を進めている.2019年に自然地震を用いた反射法の解析により,震源断層の形状を高い精度で明らかにした(Kurashimo et al., 2019).本震時における断層面上のすべり量が大きな領域は,地震波トモグラフィによる速度構造では,High Vp, High Vp/Vsの特徴を示す領域と対応している.2020年度の自然地震観測は新型コロナウィルス蔓延のため,中止せざるを得ない状況ではあるが,解析作業は継続している